光触媒とは、光をエネルギーとして物質に化学変化を起こさせる媒体すなわち触媒です。
自然界では、植物の葉緑素による光合成が、光触媒です。葉緑素は、光をエネルギーとして化学変化を起こさせ、二酸化炭素と水分から、デンプンと酸素を作り出します。
光触媒反応を起こす物質としてポピュラーなのが酸化チタン(Tio2)です。
酸化チタン自体は、光触媒反応を作り出しても減る事がありません。表面に光エネルギーを受けると強力な酸化還元反応を起こし、接触する有機物、雑菌などを二酸化炭素と水分に分解し無害化します。
すなわち、「光エネルギーで有機物を燃焼」させてしまいます。
光触媒反応を起こす素材としての酸化チタンは、白色の顔料や食品添加物として使われる極めて安定した物質です。紫外線を吸収する事から、化粧品などに使われています。
光をエネルギーとして有機物(ウイルス、雑菌、臭いの原因物質など)を酸化分解(燃焼)させ、微量な二酸化炭素と水分に無害化する作用を発揮する触媒。すなわち、光触媒です。
酸化チタンの表面に光エネルギーが当たると、空気中の水分と酸素と反応し、OHラジカルなどの活性酸素を発生させます。 このOHラジカルは強力な酸化分解力を持ち、ウイルスや雑菌などを無害化します。
インフルエンザウイルスは、増殖に必要な遺伝子を組み込まれたRNA(核酸)をタンパク質の膜で包んだだけの極めて簡単な構造を持ちます。
インフルエンザウイルスは、100nm程度の大きさである為、不活性化は短い時間で速やかに得られます。
2009年の新型インフルエンザ流行から10年目となる2019年、インフルエンザウイルスは陰を潜め、新型コロナウイルスのパンデミックが出現しました。
今回の新型コロナウイルスは、2003年のSARSウイルスの変異、SARS COV2が原因と言われ、WHOは、2019年に発見された事から、“COVID-19 ”と名付けました。
現在のところ、“SARS-CoV2”はヒトからヒトへ感染することは分かっていますが、どのような感染経路なのか、明確なことは分かっていませんが、飛沫感染、接触感染、空気感染が感染経路と考えられています。
毎年必ず流行するウイルス感染症は、集団感染の危険性もあり対策が重要です。
最新の光触媒コーティングは、光照射下でも暗所でも、24時間ウイルスを分解し続けます。
光触媒を利用する事により、感染症対策、抗菌対策、消臭、大気汚染、防汚、水質浄化など幅広い用途に応用できます。
これまでの光触媒は、紫外線の届かない屋内で効果が出ない欠点がありました。
そこで開発されたのが、最新型可視光応答型光触媒であり、光チャージで24時間効果を継続するsmart nanoは、感染症などの社会的課題を解決して行きます。