Smart Nanoは、国立研究開発法人 産業技術総合研究所が開発した特許実施権を取得し、量産化に成功した光触媒製品です。
特許第2832342号 光触媒粒子及び製造方法
特許第3975270号 アパタイト複合体の製造方法、その複合及び環境浄化材料
光触媒は、有機物を分解するため、定着させる機材そのものを分解してしまう欠点がありました。
屋外の古いトタンに手で触ると「白い粉」が付きますが、これがチョーキングと言ってトタンの塗料そのものに酸化チタンが含まれるため、光のエネルギーで酸化分解された結果です。
そこで、国立研究開発法人 産業技術総合研究所は、酸化チタンにアパタイト(カルシウム成分)を被覆させる事に成功し、コーティング面に直接酸化チタンが触れない事で、定着面の劣化を防ぐとともに、下地剤を不要とし1液施工が可能になり、工事費の大幅な削減を実現しました。
アパタイトには、吸着性能があり、コーティング面などでは、浮遊するウイルス、臭い物質が対流などで接触してくると瞬時に吸着し、分解除去します。
これを24時間繰り返します。
光触媒コーティング剤「HM05/SN/SNAP」は、毒性試験の結果、安全である事が証明されています。
光照射下で、光エネルギーで酸化分解反応を起すのと同時に、アパタイトが、光エネルギーをチャージ(蓄電)し、光が無い暗所でも光触媒効果が継続している事が発見されました。
Electrochemical properties of hydroxyapatite crystal surfaces on anatase photocatalysts,”Kunio
Funakoshi, Toru Nonami”,Journal of the American Ceramic Society,89,3,944,948,2006
6時間の光チャージ下で、
48時間の光触媒活性が継続している事が確認されています。
酸化チタンをコーティング面に定着させる定着剤(バインダー)には、無機質のシリカ(二酸化ケイ素)を使用しています。
・鉄道、航空機、バスなど交通機関にコーティング施工する場合に必須となる「燃焼試験」を受験し、不燃性が確認されています。
・酸化チタン自体は不燃性ですが、燃焼性がある定着剤(バインダー)を使用する光触媒コーティング剤には注意が必要です。
酸化チタンは、光触媒反応を継続しても減る事はなく、半永久的に活動しますが、光触媒コーティング面の光触媒耐久性は、定着剤(バインダー)と基材に依存します。
・壁や塗装面の劣化により、コーティング面が剥がれ、効果が無くなる事が考えられます。
・清掃など拭取り頻度が多い面では、約3年以内、拭取りなど接触頻度が少ない面では、約5年の効果継続が想定出来ます。